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PDFを電子ブック化する主な2方式と選び方

PDFを電子ブック化する主な2方式と選び方

PDFを電子ブック化する方法を、PDF直接入稿と各ページをPNG・JPEGへ書き出す2方式で解説します。テキスト・リンク・検索の保持条件、比較項目、向くケース・向かないケース、依頼前の実務チェックリスト、公開前確認、QuickBookへの画像入稿手順まで具体的に整理します。

著者 QuickBook公開日: 2025/1/27更新日: 2026/9/3

ここでいう電子ブックは、Webブラウザでページめくり閲覧するデジタル冊子です。EPUBなど、電子書籍端末向けの形式へ変換する方法は対象に含みません。

PDFからWebページめくり型の電子ブックを作る主な入稿方式は、PDFをサービスへ直接入稿する方法と、各ページをPNGやJPEGへ書き出して制作サービスへ渡す方法の2つです。

どちらが常に優れているというものではありません。元データの状態、検索やリンクの必要性、更新頻度、公開先、運用体制によって適切な方式は変わります。PDFを直接入稿できても、テキスト、リンク、しおり、フォーム、検索性の保持はツール依存です。

方式を選ぶ前に、依頼前・公開前のチェック項目まで含めて運用を比べる必要があります。サービス全体を比較したい場合は、デジタルカタログ作成サービスの比較ポイントもあわせてご覧ください。

PDFを電子ブック化する主な2つの入稿方式

最初に、2方式の違いを整理します。「PDFを電子ブックにする」という同じ目的でも、入稿データと変換工程が異なります。

比較項目 PDF直接入稿方式 ページ画像入稿方式
入稿データ 1つのPDFファイル ページごとのPNG・JPG・JPEG
主な工程 PDFをサービスへ登録し変換 PDFを画像へ書き出してから変換・制作
変換作業 自社で管理画面を操作する場合が多い 自社作業または制作会社へ依頼
テキスト検索 対応状況と抽出精度はツール依存 画像だけでは検索不可。別途設定が必要
PDF内リンク 引き継ぎ可否はツール依存 画像には引き継がれない。別途設定が必要
更新方法 PDFの再登録など。仕様はサービス依存 差し替え画像を用意し再制作・更新
公開場所 サービス提供者の環境が中心 提供形態により自社サーバーも選択可能
向く状況 PDFを起点に自社で更新したい 表示品質を確認し、制作も任せたい

PDF直接入稿方式は画像を書き出す工程を減らせます。画像入稿方式は変換前に各ページを確認でき、PDFを受け付けない納品型サービスも選べます。

ダウンロードや印刷が主目的なら、PDFのまま提供する方が合う場合もあります。ページめくり表示との併用については、インタラクティブPDFと電子ブックの違いをご覧ください。

方式1はPDFを直接入稿して変換する

PDF直接入稿方式は、電子ブック作成ツールやクラウドサービスの管理画面へPDFを登録し、ページめくり用のデータへ変換する方法です。一般的な作業の流れは次のとおりです。

  1. 公開用のPDFを確定する
  2. パスワードや印刷・編集制限の有無を確認する
  3. 管理画面へPDFを入稿する
  4. 変換結果をPC・スマートフォン・タブレットで確認する
  5. 必要に応じてタイトル、公開範囲、リンクなどを設定する
  6. 発行されたURLや埋め込み方法で公開する

画像へ分ける作業を省きやすく、PDFの更新が多い場合は、自社担当者が管理画面から差し替える運用に合うこともあります。

ただし、直接入稿できてもPDF内の情報をすべて保持できるとは限りません。全文検索の可否と精度はツールによって異なり、スキャンPDFではOCRの有無も影響します。外部リンク、ページ内リンク、しおり、フォーム、注釈の引き継ぎも確認してください。

PDF直接入稿方式が向くケース

  • 完成済みPDFを起点に、社内で登録や差し替えを行いたい
  • 利用するサービスが必要な検索・リンク機能に対応している
  • 公開冊数や更新回数が多く、管理画面で一元管理したい
  • サービス提供者のサーバーで公開する運用に問題がない
  • PDFの再入稿後も同じURLを使えるなど、更新仕様を確認できている

PDFを外部へ渡せない場合や、自社サーバー設置・制作代行が必要な場合は、契約条件と別方式も比較します。

方式2はPDFをPNGやJPEGへ書き出して依頼する

ページ画像入稿方式は、PDFの各ページをPNGまたはJPEGとして書き出し、その画像を電子ブック制作サービスへ渡す方法です。PDFを直接受け付けないサービスでは、この工程が必要です。

Adobe Acrobatを使う場合は、Adobe公式のPDFをJPEGに変換する手順と、PDFを書き出せるファイル形式と設定を確認できます。利用しているAcrobatの画面や契約プランにより操作できる機能が異なることがあるため、公式手順と実際の画面を照合してください。

ページ画像を準備する手順

  1. 最終版PDFを複製し、変換作業用のファイルを用意する
  2. 全ページの向き、サイズ、余白、見開き位置を確認する
  3. PNGまたはJPEGを選び、全ページを個別画像として書き出す
  4. ファイル名をページ順に並ぶ形式へそろえる
  5. 画像を100%表示し、文字のつぶれや図版の乱れを確認する
  6. ページ数と連番を照合し、指定の方法で入稿する

ファイル名は 001.jpg002.jpg のように桁数をそろえます。表紙・裏表紙を含めるか、見開きを左右どちらから読むかも入稿前に決めます。

画像形式 特徴 確認したい用途
PNG 文字や線の輪郭を保ちやすい。写真が多いと容量が大きくなる場合がある 図表、文字、画面キャプチャが中心の資料
JPEG 写真を含むページの容量を調整しやすい。圧縮設定により文字や細線がにじむ場合がある 商品写真や施工写真が多いカタログ

画質は形式名だけでなく、元PDF、書き出し設定、圧縮率、ページ寸法、電子ブック側の拡大倍率で変わります。実際のビューアで、本文、品番、価格、図表などの細部まで確認します。

PDFを画像へ書き出すと、PDF内のテキスト、リンク、しおり、フォームは画像そのものには引き継がれません。全文検索やリンクが必要な場合は、制作サービス側で別途設定できるか、どの情報を提供すればよいかを依頼前に確認します。

ページ画像入稿方式が向くケース

  • PDFの各ページを目視確認してから制作を依頼したい
  • 電子ブックの制作や端末確認まで外部へ任せたい
  • 自社サーバーへ公開データを設置したい
  • 更新頻度が比較的低く、完成後は長く公開する
  • PDF直接入稿を受け付けない納品型サービスを利用したい

画像の書き出し工程を確保できない場合や、PDFのテキスト・リンクを自動で引き継ぐことが必須の場合は、直接入稿方式を含めて比較してください。

比較項目をそろえて方式を選ぶ

見積金額だけでなく、公開後の運用まで同じ条件で比較します。候補ごとに次の回答を記録してください。

比較項目 確認する内容
入稿形式 PDF直接か、PNG・JPG・JPEGか。容量・ページ数の上限はあるか
テキストと検索 元PDFの文字を抽出するか。画像PDFにOCRが必要か。検索精度を確認できるか
リンクとフォーム PDF内リンクを保持するか。個別設定が必要か。フォームは動作するか
端末表示 PC・スマートフォン・タブレットで閲覧できるか。対応ブラウザは何か
ページ操作 右開き・左開き、拡大、目次、しおりなど必要な操作に対応するか
公開場所 提供者のサーバーか、自社サーバーか。独自ドメインを使えるか
納品物 URLだけか、HTML・画像などのデータ一式か。再設置できる範囲はどこまでか
更新方法 誰が何を差し替えるか。所要日数、費用、URL変更の有無はどうか
ライセンス 公開冊数、ドメイン、複製、改変、再配布にどのような条件があるか
計測と制限 アクセス解析、パスワード、公開期間など必要機能が標準か個別対応か
総費用 初期制作、月額、更新、サーバー、追加設定を含めた運用期間の総額はいくらか

利用できる機能はサービスごとに異なります。動画、ページ単位の分析、PDFリンクの保持など、必要な機能を先に定義し、サンプルで動作を確認します。

料金と契約条件を含めて候補を絞る場合は、電子カタログ作成サービスの比較記事を参照してください。

電子ブック化が向かない場合

次の条件では、電子ブック化をせず、PDFや通常のWebページを使う方が目的に合う場合があります。

  • 印刷、保存、社内配布を主目的とし、ページめくり表示を必要としない
  • 本文を検索エンジンに直接認識させることが最優先である
  • 頻繁に一部の文章だけを更新し、即時公開する必要がある
  • アクセシビリティ要件上、構造化されたHTMLや読み上げ対応が必要である
  • 読者が表や文章をコピーして再利用することを前提としている

電子ブック、保存・印刷用PDF、検索向けHTMLを目的別に併用する方法もあります。

依頼前と公開前の実務チェックリスト

制作方式を決めた後は、入稿データ、公開条件、検収基準をそろえます。担当者と制作側で同じチェックリストを共有すると、ページ順の間違いや公開後の認識違いを減らせます。全体工程はデジタルカタログ制作の流れでも確認できます。

依頼前に決める項目

  • 電子ブックの目的と想定読者を1文で定義した
  • PDF直接入稿か、ページ画像入稿かを決めた
  • 原稿が最終版で、校正と権利確認が終わっている
  • 表紙・裏表紙を含む総ページ数を確認した
  • 右開き・左開きと見開きの組み合わせを決めた
  • PNGまたはJPEGの形式、寸法、容量、命名規則を確認した
  • テキスト検索、外部リンク、目次、しおりの要否を整理した
  • PDF内の情報がどこまで保持されるか、候補サービスへ確認した
  • 公開先を自社サーバーか提供者サーバーか決めた
  • 希望公開日から逆算して入稿日と確認日を設定した
  • 初期費用、月額費用、更新費用、追加設定費用を確認した
  • 納品物、ライセンス条件、更新担当、障害時の連絡先を確認した

見積もりを依頼するときは、ページ数だけでなく、入稿形式、希望機能、公開先、希望納期、更新予定も伝えます。必要情報のまとめ方は電子カタログの見積もり依頼ガイドをご覧ください。

公開前に確認する項目

  • 表紙から裏表紙までページ順と抜けを確認した
  • 右開き・左開き、見開き、単ページ表示が意図どおりである
  • PC・スマートフォン・タブレットで起動とページ操作を確認した
  • 最小文字、品番、価格、注釈、図表を拡大して読める
  • 画像の欠け、色ずれ、にじみ、不要な余白がない
  • 全文検索を使う場合、代表的な語句と固有名詞で結果を確認した
  • リンクを使う場合、リンク先、別タブ、電話番号などの動作を確認した
  • PDFダウンロードを併設する場合、公開版と内容が一致している
  • 公開URL、埋め込み先、アクセス権限、公開期間を確認した
  • 解析を行う場合、取得できる指標と計測開始日を記録した
  • 修正時の連絡方法、元データの保管場所、版番号を記録した

公開直後にも社外からURLを開き、配布前に確定した公開URLをテストします。

QuickBookでPDF由来の冊子を作る場合

QuickBookは、入稿画像からページめくりHTMLを制作・納品する受発注型サービスです。セルフサービス型ツールではなく、本番入稿形式はpage1.jpgpage2.jpgのように連番にしたJPGのみです。PDF・PNG・JPEG・HEIC・ZIPなどは直接入稿せず、入稿用画像変換ツールでJPGへブラウザ内変換します。

無料体験で入稿画像を確認する

QuickBook無料体験では、最大30枚、1枚あたり10MB、合計100MBまでのPNG・JPG・JPEG画像を選択できます。選択した画像の処理はブラウザ内で行われ、QuickBookのサーバーへ送信・保存されません。

本入稿前にページ順、画像の向き、文字の見え方、操作感を確認できます。無料体験は完成データの納品ではなく、画像の見え方を試す機能です。

標準機能と標準外の項目

QuickBookはページめくり表示、PC・スマートフォン・タブレット表示、右開き・左開きに対応します。standard/pdf版では最大5倍の拡大と最大20件のしおりを使え、検索用インデックスを用意した場合に冊子内検索を追加できます。simple版には検索・しおり・ズームツールバーがないため、必要な機能と採用するビューアは制作前に確認します。

ただし、画像入稿のため、PDFに埋め込まれたテキストやリンクが自動で保持されるわけではありません。全文検索を利用する場合の検索データや、個別リンクなどの要件は事前に確認が必要です。

次の項目は標準機能には含まれません。

  • PDFファイルの直接入稿
  • 複数冊をまとめて操作する管理画面
  • お客様自身によるワンクリックまたはリアルタイム更新
  • 動画の埋め込み
  • ページ単位の高度な閲覧分析の自動提供

標準外の項目が必要な場合は、実現可否、追加作業、費用を個別に確認します。必要機能が別のサービスに適していることもあるため、依頼前に目的を共有してください。

公開方法は2つから選ぶ

提供形態 料金の目安 公開・運用
お客様サーバー公開 1冊10,000円〜 HTML、ページ画像、ライセンス付きビューアローダーを納品。設置はお客様対応(設置代行は15,000円〜)
QuickBookサーバーで公開 月額5,000円〜 QuickBook側のサーバーで公開し、閲覧URLを案内

料金はページ数や個別要件で変わります。お客様サーバーへ設置する場合も、サーバー費用、保守、更新作業などは自社側の条件を含めて確認してください。QuickBookサーバーで公開する場合は、月額で利用する提供形態です。通常の制作期間は、入稿データと仕様が確定してから2〜3営業日が目安です。

井前工業株式会社様の導入事例では、4冊の製品カタログをお客様のWebサイトへ設置しました。ブラウザ上のページめくり閲覧、製品情報の案内、展示会でのタブレット表示、URL共有に利用されています。この事例ではPDFダウンロードも用意しましたが、案件ごとの対応であり、すべての制作に自動で含まれる標準機能ではありません。お客様サーバーで公開する提供形態のため、QuickBookへ支払う月額費用はありません。

まず無料体験で画像と操作感を確認し、公開先や必要機能が固まった段階で制作相談へ進むと、入稿後の確認がスムーズです。

よくある質問

QuickBookへPDFをそのまま入稿できますか

いいえ。QuickBookの本番入稿形式はpage1.jpg形式のJPGのみで、PDFの直接入稿には対応していません。入稿用画像変換ツールでPDFの各ページをJPGへ変換し、ページ順が分かる連番にそろえて入稿します。

PDFを直接入稿すれば全文検索できますか

必ず検索できるとは限りません。PDF内にテキストがあっても、変換サービスが文字を抽出して検索データへ反映するかはツール依存です。スキャンPDFではOCRが必要になる場合もあります。契約前に、実際のPDFを使って検索結果を確認してください。

PDF内のリンクやしおりは引き継がれますか

引き継ぎの可否はツールによって異なります。ページ画像へ書き出した場合、リンクやしおりは画像には含まれません。必要であれば、リンク先一覧や設定位置を制作側へ渡し、個別対応が可能か確認します。

PNGとJPEGのどちらで書き出せばよいですか

文字や線を優先する資料ではPNG、写真が多く容量を調整したい資料ではJPEGが候補です。ただし、最終的には実際のページ構成と書き出し設定で判断します。数ページを両形式で試し、文字の読みやすさと容量を比較してください。

画像へ変換すると画質は落ちますか

元PDFと書き出し設定によります。画像寸法が小さい、JPEGの圧縮が強い、元PDF内の画像自体が低解像度といった場合は、拡大時に文字や写真が粗く見えることがあります。入稿前と制作後の両方で、実際の表示倍率を使って確認します。

公開後も同じURLで更新できますか

更新方法とURLの扱いはサービスや提供形態で異なります。管理画面から再入稿できるサービスもあれば、制作会社へ差し替え画像を渡す方式もあります。QuickBookには、お客様自身が操作する更新管理画面はありません。更新対象、作業者、費用、URL変更の有無を事前に確認してください。

QuickBookの無料体験で画像は送信されますか

送信されません。無料体験で選択した画像はブラウザ内で処理され、QuickBookのサーバーへ送信・保存されません。上限は最大30枚、1枚10MB、合計100MBです。

まとめ

PDFを電子ブック化する方法は、PDFをサービスへ直接入稿する方式と、各ページをPNG・JPEGへ書き出して制作サービスへ渡す方式の2つです。直接入稿の可否だけで決めず、テキスト・検索・リンクの保持、端末表示、公開先、更新方法、納品物、ライセンス、運用期間の総費用を同じ条件で比較してください。

QuickBookはPDF直接入稿ではなく、page1.jpg形式のJPG画像からページめくりHTMLを制作するサービスです。PDF・PNG等は入稿用画像変換ツールでJPGへ変換できます。無料体験で画像の見え方を確認したうえで、自社サーバーへの設置かQuickBookサーバーでの公開かを選べます。PDFからの画像準備、必要機能、公開方法がまだ決まっていない場合も、分かる範囲を整理してご相談ください。

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